
| Jamie Harlow |
Vo/G。中心人物。1962年8月17日生まれ、ストックポート出身(とされる)。The Cure や Siouxsie の影響が強い。 低く抑えた声が特徴で、感情を押し殺しているのに震えが伝わる独特の歌い方。 2003年のラジオ音源があるという噂。その中で「彼女は一度も、間違ったタイミングで瞬きをしなかった」と発言したとか? 本人はその後メディアに出ていない。ソロ作 Mirrors in Reverse (1987) は幻のアルバム。 ※管理人の感想:Jamieの声を聞くと、なぜか泣きそうになる。あれは人間の声だ。 |
|---|---|
| Claire Whitmore |
Key/Syn。音の設計者。1963年2月4日生まれ、Didsbury 出身。Prophet-5 と Jupiter-8 を好むという証言多数。 ライブ映像(未確認)では白いブラウスにベスト姿が多かったらしい。 解散後は Factory Records や Mute Records 周辺で活動したという噂があるが、具体的な作品名は不明。 キーボードの音色選びが絶妙で、冷たいのに温かい。あのサウンドは彼女にしか出せない。 ※管理人の感想:Claireのシンセは「空間」を作る。音が鳴ってない部分まで計算されてる気がする。 |
| Danny Price |
Dr/808。ハイブリッド・ビート。1965年11月22日生まれ、Moss Side 出身。生ドラム+TR-808のハイブリッド奏法。 機械と人間の境界線上でリズムを叩く、まさにこのバンドを象徴する存在。 1988年、ヘロイン所持で逮捕。タブロイド紙 Sunday Sport のインタビューで 「EONA は宇宙からやってきた。瞬きの仕方が違う」と発言。当時は薬物妄想として片付けられたが、 後年の Jamie の発言(2003)と奇妙に一致している……。 2010年死去説あり(未確認)。 ※管理人の感想:Dannyの発言を笑えない。僕も映像の中のEONAを見たとき、同じことを感じたから。 |
| EONA |
Ba/Backing Vo。謎の中心。生年月日不明、日本出身説あり。透明アクリルのカスタムP/Jベースを低いポジションで弾く。 ラベンダーピンクのボブカット、黒いショルダーパッド入りジャケット、メタリックグレーのパンツという出で立ちが一貫していたらしい。 「クリックを超えた正確さ」と形容されるプレイスタイル。 アタックは機械的なのに、なぜか人間の体温を感じる不思議なベースライン。 バッキングボーカルは録音が少なく、ほとんど確認できない。 1986年3月15日の Manchester Polytechnic 公演が最後の目撃情報。 その後、消息不明。帰国説、事故説、UFO説(!)など諸説あるが、どれも裏付けなし。 ※管理人の感想:EONAかわいい。というか美しい。あの佇まいは人間離れしてるけど、 それでも確かに「そこにいた」と信じたい。VHSで一瞬見た横顔が忘れられない。 ※お気に入りの写真:透明ベースを構えて、目を閉じてるやつ(出典不明)。あれが一番「EONA」って感じがする。 |
1986年以降の目撃情報、写真、音源、関係者の証言など、どんな些細な情報でも構いません。 もし EONA ご本人がこれを見ていたら……連絡してください。あなたの音楽を愛している人間がここにいます。
| 年 | 種別 | タイトル | 詳細 |
|---|---|---|---|
| 1986? | Single | Does the Machine Pray? (Deus Ex Machina) | 7"/12" 予定のみ。テストプレス情報(写真リンク切れ)。 |
| 1984? | EP | Temporal Drift | C-30カセット。曲順異同あり。 |
| 1985 | Comp | Nightwaves Vol.3 | 未確認曲 “Glass Tongue” 収録説。情報求む。 |
| 2009 | Remix | Recompile (EONA Edit) | 出所不明のMP3。エイプリルフール説。 |
| 2020 | Digital | The Victoria Tapes | 匿名アップロード。波形にドロップアウト。 |
| 曲名 | 歌詞(英語) | 日本語訳 |
|---|---|---|
| Does the Machine Pray? | …compiled prayer in a metal throat return: null / but the choir goes on she counts in silence / ten to none… | …金属の喉が祈りをコンパイルする 返り値は null /それでも合唱は続く 彼女は沈黙のまま数える/10から無へ… |
| Frequency Ghost | [準備中] | [準備中] |
僕が Static Blooms に出会ったのは、1999年の春。新宿のディスクユニオンで、誰かの私物みたいなカセットを買ったのが始まりだった。ラベルには “SB – 86” とだけボールペンで書いてある。
再生してみると、ノイズの奥でシンセが滲み、ドラムマシンの音が揺れていた。そしてその上に乗る、男の声。冷たく、まっすぐで、抑揚がほとんどないのに、なぜか切実だった。
後から調べて分かったけど、ボーカルは Jamie Harlow。ベースは日本人の EONA(エオナ)で、彼女のプレイは「クリックを超えた正確さ」と言われている。実際、テープの中でもベースラインだけが異様に整っていた。
曲の最後に、小さく “Does the Machine Pray?” という声が入っていた。タイトルなのかメッセージなのか分からない。でもその一言が、ずっと頭の中で反響している。
その後ネットで “Static Blooms” を検索してみたけれど、出てくるのは海外の掲示板の噂ばかり。「Granada TVでMVが放送された」「EONAは1986年に消息を絶った」「Jamieはまだどこかで音楽を作っている」……どれも出典不明。
2002年の今も、そのMVは見つかっていない。でも確かに、音はある。そして、それを録音した“誰か”が確かに存在した。
僕は、ただそれを信じている。Static Blooms は“存在していた”バンドだと思う。
耳コピでベースラインを採譜してみました!EONAの音の置き方が独特で、ルートを外すのに全体は揺れない不思議。アタックは機械的なのに、指弾きっぽい。TAB譜 → こちら(手書きスキャン)。
Jamieの声は感情を押し殺しているのに、抑えきれない何かがにじむ。まっすぐで、かすかに震えてて、まるで“壊れないように祈っている声”。「Does the Machine Pray?」の一言には、彼自身の不安が入っている気がする。彼は機械じゃない。どこまでも人間で、だからこそ痛い。
真偽不明だけど、BBSにあった話のメモ。「Granadaの倉庫にテープが残ってる」「Jamieを2001年ロンドンで見た」「EONAは別名で活動中」……出典はまちまち。ただひとつ言えるのは、このバンドは忘れられないようにできていること。
2006年の春、ある掲示板で「EONAが映ってるVHS持ってる」という投稿を見つけた。投稿者は名乗らず、メールアドレスもフリーメール。それでも僕は、思わず返信してしまった。
数週間後、茶封筒が届いた。中には無印のVHSテープと、手書きのメモが一枚。“Static Blooms 1985 – Synaptic Beat” と書かれていた。
デッキに入れて再生すると、画面が波打っていた。ノイズの向こうに、4人の影。ベースを弾いている女性が、ほんの一瞬カメラを見た。光が反射して、顔がよく見えない。でも確かに、そこに「EONA」と呼ばれる存在がいた気がした。
映像は5分足らずで切れ、最後に “Deus ex Machina – 3/15/86” の文字が映った。それが撮影日なのか、演奏曲名なのか、分からない。
この映像の話をBBSに書き込んだが、何人かが「同じものを見た」と言い出して、すぐにスレッドは消えた。URLを覚えていなかったのが悔やまれる。
テープはその後、再生できなくなった。でも今でも、あの瞬間を覚えている。ベースの弦が光を受けて震えたあの一瞬。彼女は本当にいたんだと思う。

※2006年に投稿者より提供されたVHS静止画。出典・撮影時期は未確認。